柳田酒造の思い

家族経営の焼酎蔵は、その蔵の子供たちにとって、遊び場で、生活の場で、学びの場です。
私も同様に、名実ともに蔵に育ててもらいました。ですから、大人になって突然その蔵で働くことになったときも、違和感がなく、居心地のよい場所に戻ってきたという自然体な自分に驚くほどでした。
しかし、焼酎造りという伝統技へのチャレンジは、甘くはありません。
時として、伝統の重圧に押しつぶされそうになることもあります。
容赦ない逆風が私に挑んできます。
そんな時は、目を閉じて思い出します。
伝統のタスキを受け継ぐことは、新たな創造を積み重ねること。
時代を捉え、信じた焼酎を造り続けること。
そして、ものづくりの楽しさを教えてくれた先人の教えをけっして忘れないこと。
自然の恵みと清水、技が調和した焼酎をお客様が愉しんでいる様子を思い描いて、私たちはただ静かに「醸造」への挑戦を続けます。
118年の伝統を胸に!